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ワニの涙―「クロコダイル」の罠―

ヘロインに代わって麻薬中毒者の間でどんどん人気を博してきているのがデゾモルヒネである。麻薬常用者から、その驚異的な毒性ゆえに「クロコダイル」と通称されているものだ。2030回用いただけで、患者の皮膚は鱗がはえたようになってしまう。この物騒な薬剤をアセトンやガソリンなど、どこにでもある化学薬品と混ぜ合わせて何カ月も使っているうちに、皮膚がただれて分厚いかさぶたができる。患者は針が刺せるところを探しまわることになるが、やがて体全体がすっぽりと固い鱗に覆われてしまう。

 「クロコダイル」はたった1回の使用で、強烈な依存状態に陥る。このデゾモルヒネをやってしまったら、もうやめようにも自分の力ではどうしようもなくなる。通常のモルヒネと比べて、少なくとも20倍も強く作用するのだ。この麻薬をやると、あっという間に病みつきとなり、血管が詰まって患者は手足が動かなくなってしまう。そうなるともう手も脚も壊疽を起こして切断するしかなくなる。内臓は潰瘍だらけになり、腐っていく。筋肉と皮膚がはがれて骨がむき出しになり、体からは常に死体のようなにおいが漂ってくるのだ。

 薬物を使用するようになってからのヘロイン中毒患者の平均余命が約5年であるのに対し、デゾモルヒネ患者は、初めての注射からわずか12年の命しかない。だから、患者が助かるかどうかは、最初の4カ月にかかっている。身体組織の破壊が始まらないうちに専門家が救いの手を差し伸べることができなかったら、医者には手のつくしようがない、せいぜい死ぬのをわずかばかり引き延ばすことしかできない。

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